【10月18日 AFP】米アップル(Apple)やソニー(Sony)から電子製品の生産を請け負っている台湾系の富士康科技集団(フォックスコン、Foxconn)が中国東部、山東(Shandong)省の工場で、中国の法律で就業が認められていない16歳未満の未成年をインターンシップで雇用していたことが明らかになった。同社が16日夜、発表した。

 フォックスコンは、14~16歳の実習生が約3週間にわたって工場の組み立てラインで働いていたことが分かったと明らかにした。 同社は「中国の労働法に違反するだけでなく、当社の方針にも反する」と述べ、「直ちにしかるべき措置を取り、実習生を教育機関に戻した」としている。

 これより先、同社の違法行為について中国メディアや米労働権利団体、中国労工観察(チャイナ・レイバー・ウオッチ、China Labor Watch)が指摘していた。人権団体によると、インターンシップ制度を利用した未成年の雇用は中国企業の間で広く行われているという。

 フォックスコンによると、同社は中国の職業訓練校などの教育機関と提携し、短期のインターンシッププログラムを実施してきた。労働権利保護団体の中国労工通報(China Labour Bulletin)は、中国では職業訓練校が1年生をインターンシップで企業に送り込むことは禁じられているが、訓練校による規制違反が横行している現状を報告している。

 中国国内のフォックスコンの工場では2010年に従業員の自殺が相次ぎ、過酷な労働環境が原因と指摘されている。同社の労働慣行は批判の的となっており、今月に入って2件の労働争議が起き、数千人がストライキを行った。(c)AFP/Benjamin Yeh