【8月20日 AFP】4年前、オランダのベアトリックス女王(Queen Beatrix)は、欧州最大のロッテルダム(Rotterdam)港を拡張するため、北海(North Sea)へとその国土を広げ、同国の沿岸線を永久に変えることについて許可した――女王による署名は、ロッテルダム港(Port of Rotterdam)をサッカーフィールド3000個分以上拡張するという、過去70年間において同国最大規模となる海洋建設を開始するために必要な最後の要件だった。

 拡張計画「Maasvlakte 2」は15年間かけて進められてきた。第1期プロジェクトが終了する来年には、海方向に約3キロにわたって伸びる新たな港が、海抜23メートルの高さに完成する予定だ。同プロジェクトの総工費は30億ユーロ(約2900億円)に上る。

 欧州最大の港であるロッテルダム港は、世界でも4番目に大きい港だが、2023年に工事が全て完了した後のコンテナの年間取扱量は、現在の1900万コンテナから2倍近い3600万コンテナにまで増強されることになる。

 航空母艦よりも大きな超大型コンテナ船の係留も24時間可能になり、ロッテルダムの海の交通は、現在の年間3万4000隻から、2035年には5万70000隻に増える見通しだ。(c)AFP/Jan Hennop