【7月16日 Relaxnews】英航空大手ブリティッシュ・エアウェイズ(British AirwaysBA)は7月から、米グーグル(Google)の検索データや画像も活用して得意顧客の情報を収集し共有する新サービス「Know Me(私を知って)」を導入した。

 BAによると、顧客サービス向上の一環として導入された同サービスは、1日当たり約4500人の得意顧客に「真にパーソナライズされた航空体験」を提供するもの。客室乗務員2000人に米アップル(Apple)のタブレット型端末「iPad(アイパッド)」を持たせ、即時に重要顧客を識別して食事の好みや過去のフライト記録、顔写真などを探し出すという。

 顧客が過去にフライト遅延や乗務員とのトラブルで苦情を言ったかどうかも客室乗務員間で共有され、苦情を申し出たことのある顧客には誠実な対応を心掛ける。

 こうしたサービスの導入は航空会社では初となるが、監視団体や消費者団体などからは批判も出ている。

 反監視強化団体「ビッグブラザー・ウオッチ(Big Brother Watch)」のニック・ピクルス(Nick Pickles)氏は、「自分に関する情報は自分で管理することが可能であるべきだ。また、自分に関するデータがどのように扱われるかにについても、十分に説明を受けた上での選択が可能であるべきだ」と新サービスを批判。「企業は、またしてもこの点を見誤っている。プライバシーの扱いについては一歩後退だ」と語った。

 これに対し、BA顧客分析部門トップのジョー・ボズウェル(Jo Boswell)氏は、英夕刊紙イブニング・スタンダード(Evening Standard)に、「お気に入りのレストランを訪れれば、常連としてもてなされる。それを再現しようという試みだ。違いは、私たちの場合は数百万人の顧客に対して数千人のスタッフで対応するということだ」と説明している。(c)Relaxnews/AFPBB News