世界初のテレビ衛星中継から50年、歴史を作った「テルスター」
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【7月13日 AFP】50年前の7月12日、史上初めてテレビ電波が大西洋(Atlantic)を越えて米国から欧州へ衛星中継され、国際通信史における新時代の幕開けを告げた。
ビーチボール大のテレビ衛星「テルスター(Telstar)」1号機はベル研究所(Bell Telephone Laboratories)が米通信大手AT&T向けに開発したもの。初の民間出資による宇宙衛星計画で、米・ソ間の宇宙開発競争の一環とも受け止められた。
1962年7月10日に打ち上げられたテルスターは、2日後にテレビ向け衛星信号を初送信。米北東部メーン(Maine)州アンドーバー(Andover)と仏西部ブルターニュ(Brittany)地方プルームールボドゥー(Pleumeur-Bodou)の通信基地をつないだ史上初の衛星映像は、米国の自由の女神(Statue of Liberty)とフランスのエッフェル塔(Eiffel Tower)だった。
重量77キロ、低軌道を周回するテルスターから信号を受信できるのは、衛星が真上にいる20分程度の時間だけだった。
だが打ち上げから数か月でテルスター搭載の機材は故障してしまう。米ソが行った高高度核実験による放射線の影響だった。役目を終えるまでにテルスターが送信した信号は、電話、電文、ファックス、テレビ画像など400件余り。米国の記録によると、テルスターは今でも軌道を周回しているという。(c)AFP/Jean-Louis Santini
ビーチボール大のテレビ衛星「テルスター(Telstar)」1号機はベル研究所(Bell Telephone Laboratories)が米通信大手AT&T向けに開発したもの。初の民間出資による宇宙衛星計画で、米・ソ間の宇宙開発競争の一環とも受け止められた。
1962年7月10日に打ち上げられたテルスターは、2日後にテレビ向け衛星信号を初送信。米北東部メーン(Maine)州アンドーバー(Andover)と仏西部ブルターニュ(Brittany)地方プルームールボドゥー(Pleumeur-Bodou)の通信基地をつないだ史上初の衛星映像は、米国の自由の女神(Statue of Liberty)とフランスのエッフェル塔(Eiffel Tower)だった。
重量77キロ、低軌道を周回するテルスターから信号を受信できるのは、衛星が真上にいる20分程度の時間だけだった。
だが打ち上げから数か月でテルスター搭載の機材は故障してしまう。米ソが行った高高度核実験による放射線の影響だった。役目を終えるまでにテルスターが送信した信号は、電話、電文、ファックス、テレビ画像など400件余り。米国の記録によると、テルスターは今でも軌道を周回しているという。(c)AFP/Jean-Louis Santini