【7月10日 AFP】カナダの原子力企業キャンドゥ・エネルギー(Candu Energy)の技術者800人以上が9日、ストライキに突入した。労組によると賃金がストライキの主な理由だという。

 労働組合「The Society of Professional Engineers and Associates」によると、このストライキで稼働停止する原発はないが、オンタリオ(Ontario)、ケベック(Quebec)、ニューブランズウィック(New Brunswick)の各州およびアルゼンチン、中国、ルーマニアで行っている設計・改修・修理に直接の影響が出る。

 労組側は会社側が提示している上級技術者の賃下げが実現すれば、優秀な技術者は海外に仕事を求めるようになり、カナダの原子力産業は打撃を受けると主張している。

 カナダ最大のエンジニアリング会社SNCラバリン(SNC-Lavalin)はカナダ原子力エネルギー公社(Atomic Energy of Canada)の販売・サービス部門キャンドゥ・エネルギーを2011年に1500億ドル(約12億円)で買収した。今回のストライキについてSNCラバリンのコメントは取れていない。(c)AFP