【5月21日 AFP】中国の電子商取引大手アリババ(阿里巴巴、Alibaba)と経営難にあえぐ米インターネット検索大手ヤフー(Yahoo!)は20日、ヤフーが保有するアリババの一部株式をアリババに売却することで合意したと発表した。両社は、この売却について1年間以上に及ぶ交渉を続けていた。

 ヤフーとアリババの共同声明によると、第1段階として、ヤフーが保有するアリババの株式の半分をアリババに売却する。これは、アリババの発行済み株式の20%分に相当する。両社はアリババの企業価値を350億ドル(約2兆8000億円)と算出。ヤフーは、株式売却額の71億ドル(約5600億円)のうち、最低63億ドル(約5000億円)を現金で受け取り、最大8億ドル(約600億円)相当を新たに発行するアリババの優先株式として取得する。

 さらに両社は、ヤフーが保有する残りの株式をアリババに売却する今後の枠組みで合意。アリババが将来、新規株式公開(IPO)をする際、アリババはヤフーが保有する残りの株式のうちの4分の1を公募価格で買い取るか、IPO時にヤフーが市場で売却することを認めるかを選ぶことになる。さらにIPO後、ヤフーはいつでも残りのアリババ株式を売却することが可能になる。

 また両社は、従来の技術および知的財産ライセンスでの合意内容の修正で合意。ヤフー側がアリババに今後、最長4年間にわたって「Yahoo! China」を運営する暫定的なライセンスを与える一方で、中国国内へのヤフーによる投資を禁じていた制限は撤廃となる。(c)AFP