【5月21日 AFP】中国の不動産会社、大連万達集団(Wanda Group)は21日、米映画館チェーンのAMCエンターテインメント(AMC Entertainment)を26億ドル(約2060億円)で買収することで合意したと発表した。この買収により世界最大の映画館チェーンが誕生する。

 万達は、商業向けの不動産から美術品にいたるまで幅広く取り扱い、中国国内86か所、計730のスクリーンを誇る映画館チェーンを経営しており、映画制作や配給にも進出の意欲を示している民間企業だ。万達とAMCの共同声明によると、今後5億ドル(約400億円)の追加投資を行い、戦略や運営への取り組みを強化するという。

 万達の会長兼社長、王健林(Wang Jianlin)氏は声明で、「映画産業の世界的発展に向けた情熱をAMCと共有している」とし、またこの買収で万達がグローバルな映画館チェーンになると述べた。

 主に米国やカナダの主要都市で346か所、計5034のスクリーンを持つシネマコンプレックスを展開するAMC。声明によると、米カンザスシティ(Kansas City)の本社が移転する予定はないという。

 AMCの社長兼CEO(最高経営責任者)のジェリー・ロペス(Gerry Lopez)氏は、「映画館事業は世界的な拡大を続けている。新たなオーナーの熱意あふれる支援を歓迎するための機運は今までにないほどまで高まっている」と述べ、今後の更なる事業拡大について模索したいとした。(c)AFP