【4月9日 AFP】政府当局者と公式統計によるとイランの2011年度の原油以外の製品の輸出額は、核開発をめぐって欧米諸国から厳しい制裁措置を課されているにもかかわらず、前年度比29%増の438億ドル(約3兆6000億円)に達した。

 イラン貿易振興庁(Trade Promotion Organization of Iran)のキウマルス・ファトラ・ケルマンシャヒ(Kiumars Fathollah Kermanshahi)副長官が国営イラン通信(IRNA)に語ったところによると、2012年3月中旬までの1年間の原油を除いた輸出額の合計は480億ドル(約3兆9000億円)で、うち原油以外の製品が438億ドル、技術サービスが42億ドル(約3400億円)だった。前年度の技術サービスを除いた原油以外の製品の輸出額は340億ドル(約2兆8000億円)だった。

 イラン税関当局が発表した統計資料によると、輸出額の増加分のうち半分以上は石油化学製品とコンデンセート(天然ガス液)の大幅な増加によるものだった。イランでの生産量が増加したことと、原油価格の高騰により世界市場で製品価格が上昇したことが輸出額増の理由となった。石油化学製品の輸出は前年度比55%増の150億ドル(約1兆2000億円)で、コンデンセートは同36%増の100億ドル(約8200億円)だった。

 イランの原油以外の製品の主な輸出先は、中国とイラク、インド、そしてイランへ向けた再輸出の拠点であるアラブ首長国連邦(UAE)となっている。(c)AFP/Mohammad Davari