【1月13日 AFP】国連食糧農業機関(Food and Agriculture OrganisationFAO)は12日、2011年の食料価格は過去最高だったとする調査結果を発表した。

 FAO食料価格指数の2011年の平均値は228ポイントと、同指数の測定を開始した1990年以降で最高となった。これまでの最高値は、2008年の200ポイントだった。

 コメ、小麦、トウモロコシの価格を含むFAO穀物価格指数は、2011年の平均値が247ポイントと、2010年から約35%上昇。1970年代以降で最も高くなった。

 食肉価格は2010年から16%上昇。牛乳やバターなどの乳製品の価格も2010年から平均で10%値上がりした。

 一方で、世界の食料価格は先月、2.4%下落した。豊作に需要鈍化とドル高が加わって穀物や砂糖、食用油の国際価格が急落したためで、食料価格の下落傾向は続いている。

 今後の価格動向について、FAOの専門家は、世界経済や通貨、エネルギー市場をめぐる不確実性が予測を困難にしていると指摘する。

 なお、昨年の食料価格の高騰は、北アフリカでの民衆蜂起やソマリアの飢饉の一因となったと考えられている。(c)AFP