【12月19日 AFP】スウェーデンの自動車メーカー「サーブ(Saab)」は19日、スウェーデンの裁判所に破産を申請した。裁判所がAFPに明らかにした。2年に及んだ同社の経営立て直しの取り組みは実を結ばなかった。

 サーブのビクター・ミュラー(Victor Muller)最高経営責任者(CEO)は、サーブの経営破たんを回避するために最近数か月、中国の自動車メーカー「浙江青年蓮花汽車(Youngman)」や自動車ディーラー「厖大汽貿(Pang Da)」と交渉を進めていた。

 だが、かつてサーブの親会社だった米自動車大手ゼネラル・モーターズ(General Motors)は、これらの中国企業への技術ライセンスの譲渡を拒否する考えを繰り返し示しており、これがサーブ救済の障害となった。

 2010年初めにGMから売却された後のサーブは苦難の連続だった。今年4月には部品メーカーから多額の支払い滞納を理由に部品の供給を止められて製造中止に追い込まれた。サーブは5か月連続で給与が遅配となっており、約3700人の従業員が11月分の給与をまだ受け取っていない中での破産申請となった。(c)AFP