【11月18日 AFP】米ニューヨーク(New York)のウォール街(Wall Street)で17日朝、開始から2か月を迎えた反格差運動「オキュパイ・ウォールストリート(Occupy Wall Street、ウォール街を占拠せよ)」のデモ隊約1000人がニューヨーク証券取引所(New York Stock Exchange)前の通りを占拠し、排除しようとした警官隊との衝突で200人余りが逮捕された。

 証券取引所は通常通り9時30分に取引を開始したが、デモ隊は「ウォール街を閉鎖しろ」「ここは、みんなの通りだ」などと叫び、45分間にわたって通りを封鎖。警官隊がバリケードを作って、出勤してきた市場関係者を取引所内部に案内するシーンが見られた。

 夜には、主催者発表で2万人がブルックリン橋(Brooklyn Bridge)を渡ってデモ行進した。行進は平和的に行われ、道路を通行する車両やトラックもクラクションを鳴らして、電気ろうそくを手に行進するデモ隊への支持を示した。

 ニューヨークの抗議行動は、「世界一斉行動の日(Global Day of Action)」の一環として行われたもの。全米各地でも同日、抗議デモが繰り広げられ、ロサンゼルス(Los Angeles)やダラス(Dallas)などで数十人の逮捕者が出た。

 一方、英ロンドン(London)では、セントポール大聖堂(St Paul's Cathedral)前で座り込みを続けるデモ隊に退去命令が出されたが、デモ隊は退去期限の17日午後6時(日本時間18日午前3時)を過ぎても立ち退きを拒否している。このためロンドン市は法的措置によるデモ隊排除に踏み切るものとみられる。

 スペインやギリシャでも緊縮財政や公共支出削減に抗議するデモが行われたが、これらは直接「オキュパイ」行動に呼応したものではない。(c)AFP/Sebastian Smith and Brigitte Dusseau

【写真ギャラリーを見る】