【10月28日 AFP】米ニューヨーク(New York)を拠点とする人事コンサルティング会社「Great Place to Work」が27日に発表した「働きやすい多国籍の職場ベスト25」の上位を、マイクロソフト(Microsoft)を筆頭とする米国系IT企業が占めた。

 このランキングでマイクロソフトがトップとなったのは、「同社には信頼に基づく企業風土を広めることこそが、事業規模や国ごとの文化、業種などにかかわらずビジネスを行う正道だという信念があるからだ」とGreat Place to Workのホセ・トロビ(Jose Tolovi)氏は説明している。さらに2位から4位までは、ソフトウエア開発のSAS、ストレージ・プロバイダーのネットアップ(NetApp)、検索エンジンのグーグル(Google)と米IT系企業が占めた。

 5位以下は、国際輸送のフェデックス(FedEx)、ネットワーク機器のシスコシステムズ(Cisco Systems)、国際ホテルグループのマリオット・インターナショナル(Marriott International)、ファストフードチェーンのマクドナルド(McDonald's)と米国系企業が続いている。

 欧州の企業で上位に入ったのは、英酒造メーカーのディアジオ(Diageo)が11位、リヒテンシュタインの建築機材メーカー、ヒルティ(Hilti)が15位、スペインの通信事業者テレフォニカ(Telefonica)が17位だった。

 一方、「働きやすい多国籍の職場」としてランクインしたアジア企業はなかった。AFPのメール取材に対し、トロビ氏は「アジアは依然、わが社にとって比較的新しい地域。アジアを拠点とする多国籍企業は今後ランキングに入るだろう」と回答した。

 また、米国で始まった抗議行動「Occupy Wall Street(ウォール街を占拠せよ)」から派生した行動が世界に拡大する中、大手金融会社の中で今回ランキング入りしたのは、12位の米金融大手アメリカン・エキスプレス(American Express)だけだった。

 ランキングは45か国の従業員たちを対象とした職場文化に関する意見調査と、人事部に尋ねた各社方針や実践していることなどに関するアンケートに基づいた。(c)AFP