【8月11日 AFP】10日の欧州・ニューヨーク株式市場は、ギリシャに対する新たな懸念とフランスの格下げへの懸念から急落した。なかでも銀行株に売り注文が殺到した。

 世界の株式市場は前日、米連邦準備制度理事会(FRB)が超低金利政策を今後2年は継続する方針を示したことを好感して急反発していたが、この日の欧州株は最大6%、ニューヨーク株は4%以上、それぞれ下落した。

 ニューヨーク株式市場のダウ工業株30種平均(Dow Jones Industrial Average)は、519.83ドル(4.62%)安の1万719.94ドルと反落した。ナスダック総合指数(Nasdaq Composite)は101.47ポイント(4.09%)安の2381.05で引けた。

 米大手格付け会社のフィッチ(Fitch)が10日、ユーロ圏のキプロスの長期債務格付けを2段階引き下げ、欧州連合(EU)から同国への緊急支援が必要になるとコメントしたことから、公的債務への不安が増大した。この5日前には、米大手格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が米国債の格付けを「AAA」から「AA+」に1段階引き下げたばかり。

 フランスが格下げされるとの噂が流れているが、同国財務相はきっぱりと否定した。フィッチも、フランスの「AAA」の見通しに変わりはないとコメントしている。(c)AFP