【8月9日 AFP】主要20か国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁は8日、米国債格下げや欧州の債務問題を受けて、「金融市場の安定を支援し、力強い経済成長を促すため、協力と信頼の精神で、協調してあらゆる必要な方策を講じる」との共同声明を発表した。

 声明は7日に緊急に開いた電話会議後に出された。声明は、今後数週間、加盟国間で緊密に連絡を取り、適切に協力し、金融の安定と金融市場の流動性を確保するために行動していくと強調した。 

 8日朝には、主要7か国(G7)財務相・中央銀行総裁が、市場安定への協調行動をうたった緊急声明を発表。また、欧州中央銀行(ECB)は8日、ユーロ圏の債務危機が世界全体へ波及するのを回避するため、スペインとイタリアの国債購入に踏み切った。

 一方、世界の株式市場では下落が続いている。ロンドン(London)やパリ(Paris)、フランクフルト(Frankfurt)など欧州の主要株式市場は、ECBの国債買い取りを好感して、午前の取引で一時回復する場面もみられたが、すぐに下げに転じた。アジアの各市場も、米国債の格下げで浮き彫りとなった世界的な経済不況への懸念から、大幅に値を下げた。(c)AFP/William Ickes