【8月5日 AFP】中国の食品安全委員会は3日、4月から行っていた食品会社の大規模な取り締まりで、違法な食品添加物を使用したり違法行為を行っていた4900社以上を閉鎖し、約2000人を逮捕したとの声明を発表した。

 一連の取り締まりは、食品汚染スキャンダルの相次ぐ発覚で地に堕ちた中国産食品への信頼回復を目指したもので、捜査対象となった食品会社は約600万社に上った。摘発された中には非合法の食品製造・保管施設もあり、全て警察によって破壊されたという。声明は、「法を侵した者は厳しく処罰される」と警告している。

 中国では2008年、タンパク質含有量を高く見せるために有害物質メラミンが混入された粉ミルクで乳児6人が死亡する事件が発生。政府は国民の怒りや不安を和らげるために翌年、食品安全法を成立させた。中国政府は違法な業者を徹底的に洗い出したと何度も宣言してきたが、今年に入って有害物質を含んだミルク、染料で染めたパン、バクテリアまみれのため暗闇の中で光っていたという豚肉などが次々と発覚していた。(c)AFP