【6月3日 AFP】米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)は2日、次期編集主幹にジル・エイブラムソン(Jill Abramson)氏(57)が就任すると発表した。160年の歴史を持つ同社で、新聞部門トップに女性が起用されるのは初めて。

 ニューヨーク出身でハーバード大学を卒業したエイブラムソン氏は、1997年に米紙ウォールストリート・ジャーナル(Wall Street JournalWSJ)からニューヨーク・タイムズに転職し、1999年にワシントン支局勤務。2000年には同支局長に昇進し、2003年からは編集幹部を務めている。

 女性として初めて同社編集主幹への就任が決まったことについて、エイブラムソン氏は「私にとっても、非常に意義深い」と述べ、「ニューヨーク・タイムズを率いる機会に感謝したい。ジャーナリストなら誰もが夢見るポジションであり、そのような役職を与えられたことを、心から誇りに思う」と語った。

 エイブラムソン氏は、2003年に同社のジェイソン・ブレア(Jayson Blair)記者が起こした捏造(ねつぞう)事件後に就任したビル・ケラー(Bill Keller)現編集主幹(62)の後任として、9月6日に編集主幹に就任する。(c)AFP/Chris Lefkow