【3月2日 AFP】米オバマ政権が推進する高速鉄道計画の連邦補助金を拒否し、事実上計画を中止した米フロリダ(Florida)州のリック・スコット(Rick Scott)知事(共和党)を相手取り、同州上院議員2人が1日、連邦補助金の受け入れを求めて州最高裁に提訴した。

 提訴したのはサット・アルトマン(Thad Altman)上院議員(共和党)とアーセニア・ジョイナー(Arthenia Joyner)上院議員(民主党)で、2009年の法律で認められた同州タンパ(Tampa)-オーランド(Orlando)間135キロを結ぶ高速鉄道計画を遂行する義務が知事にあると主張している。連邦政府はこの計画について24億ドル(約2000億円)の補助金を承認している。

 ジョイナー議員は「ここは君主国ではないし、彼は王でもない」と知事に対し怒りをあらわにした。
 
 しかしスコット知事は、計画を実行すればフロリダ州がさらに数十億ドルを支出する必要が生まれ、納税者の負担になると主張している。また2月16日に連邦補助金の受け取り拒否を発表した際にも、コスト超過分を州が負担する可能性を理由に挙げた。

 大規模な高速鉄道計画の着手に不可欠な連邦助成金を拒否した州知事は、この3か月間でスコット知事が3人目で、全員共和党所属。フロリダ州に先だってオハイオ(Ohio)州とウィスコンシン(Wisconsin)州の知事も、財政不足を理由に、前任の民主党知事が同意していた高速鉄道計画を中止した。(c)AFP

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