【2月22日 AFP】米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービス(Moody's Investors Service)は22日、膨大な財政赤字を抑制するのに現在の日本政府の政策が適切でないと判断し、「Aa2」に格付けられている日本国債の見通しを、これまでの「安定的」から「ネガティブ」に引き下げたと発表した。

 ムーディーズは理由について「日本政府の財政赤字削減目標を達成するには、経済・財政政策が十分でなく、すでに他の先進諸国の水準をはるかに上回っている債務が、さらに増大することは不可避だという懸念の高まりを受け、見通し変更に至った」としている。

 ムーディーズはまた大幅な財政赤字の他、恒久状態に陥っているデフレや社会の高齢化が、「対策として効果的な政策改革を生み出す与野党の能力の不確実さ」などが相まって負荷となっていると述べている。

 1月には同じく米格付け会社のスタンダード&プアーズ(Standard & Poor'sS&P)も、工業先進国の中で最大の財政赤字を緩和する「一貫した」戦略が民主党政権にはないとして、日本の長期国債の格付けを引き下げている。(c)AFP

【関連記事】S&P、日本国債を格下げ 「民主党政権に戦略なし」