【1月9日 AFP】あなたの職場が石油掘削施設で、仕事は最悪だと思っているとしたら、米国の求職サイトが今週発表した職業ランキングによればその評価は的中だ。

 米キャリアキャスト(CareerCast)が200種類の職業についてストレス度や心身の負担、報酬などの要因を比較する職業ランキングで、「2011年最悪の仕事」に選ばれたのは、「石油掘削施設の作業員」だった。

 石油掘削施設やパイプラインのメンテナンスは「12時間シフトで危険な環境にさらされ、賃金は低く、負傷するリスクは高く、家族と何週間も会えないこともしばしばで」、身体的に負担が大きく見返りが少ないという理由で最下位となった。石油掘削作業員の平均年収は約3万2000ドル(約265万円)だという。次いでできれば避けたほうがよいとされる仕事は、鉄工員、木材伐採人、屋根職人、タクシー運転手などだった。

 逆に世界一幸せな職業は、ソフトウエア・エンジニアだという結果が出た。ストレスが限られており、身体的に要求される負担も少なく、かなり確実に職にありつけるといったことから、すべての職業のトップに立った。

 実際にカーネギーメロン大学(Carnegie Mellon University)ソフトウエア工学研究所のナンシー・ミード(Nancy Mead)氏も、「ソフトウエアは電話から車、電化製品まで、日常生活で使用されるほとんどすべての機器で使用されているし、これからもっとそうなるだろう。需要は十分あるし、素晴らしい職業だ」と絶賛する。

 最新のコードやコンピューター言語、テクノロジーについていく見返りにソフトウエア・エンジニアが得る年間平均報酬は、約8万7000ドル(約725万円)になるという。ただし、自由にアイデアを出し合うミーティングや、コーヒータイムばかりが彼らの仕事と思っては誤りだ。ミード氏によると「ソフトウエア開発の多くは納期も予算も厳しく、エンジニアにとっては長時間の残業や週末勤務もまったく珍しくない。さらに出向や出張も相当ある」という。

 キャリアソフトのランキングによると、ソフト・エンジニア以外に幸せな職業は、数学者、保険計理人、統計学者、コンピューターのシステム・アナリストなどだという。(c)AFP