【9月16日 AFP】「妊娠した尼僧」がアイスクリームを食べる広告ポスターを今年制作し、英国広告基準局(Advertising Standards AuthorityASA)から使用を禁止された英アイスクリームメーカーが、ローマ法王ベネディクト16世(Benedict XVI)の訪英に合わせて類似のポスターを法王の通るルート沿いに掲示すると表明した。

 イタリアのジェラート風のアイスを製造販売するアントニオ・フェデリチ(Antonio Federici)が制作したポスターは、教会の中で身重の尼僧がアイスクリームの容器とスプーンをもって立っているというもの。「よく練られた」「アイスクリームはわたしたちの宗教だ」などの文言が書かれている。

 このポスターは今年前半に英女性誌「レディー(Lady)」「グラツィア(Grazia)」に掲載されたが、読者からキリスト教徒に対する侮辱だとの苦情が相次ぎ、ASAはローマ・カトリックの信仰を「ばかにしている」として広告の使用を禁止した。

 しかしアントニオ・フェデリチ側は、広告はアイスクリームの発展について表現したもので、製品に対する強い気持ちから宗教的なイメージを用いたと反論。「わが社はASAの禁止を拒否し、法王の訪問を前に同シリーズの別の広告を打つ。(ロンドンの)ウェストミンスター寺院(Westminster Cathedral)周辺の法王のパレードのルート付近で広告掲示板を確保しているところだ」(広報)と強行の姿勢を見せている。

 ローマ法王は16日にエディンバラ(Edinburgh)に到着し、4日間の日程でスコットランド、イングランドを訪問する。ロンドンには17日から2日間滞在し、法王の専用車「Popemobile(ポ-プモービル)」に乗って移動する予定だ。(c)AFP

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