【9月1日 AFP】中国政府は1日から、新たに携帯電話番号を取得する人に身分証明の提示を義務付ける規制を導入した。外国人やプリペイドSIMカードの購入者にも適用される。

　国営英字紙、環球時報（Global Times）が掲載した中国工業情報化部（MIIT）高官の談話によると、すでに携帯電話をもっているユーザーに関しては、2012年末までに電話事業者に登録を済ませないと、その後、抹消される可能性がある。

　また現在は新聞の売店でもプリペイドSIMカードが販売されているが、店主がユーザー登録の方法に関する指導を受けるまで販売が禁止される。

　MIITの広報担当官は英字紙チャイナ・デーリー（China Daily）に対し、新規制は携帯電話利用を通じて中国全土に広がっているスパムメールやわいせつなメッセージ、詐欺行為などを防止する政府の対策の一環だと語った。

　中国政府は06年にも携帯電話ユーザーの登録制度を全土で導入する計画だったが、通信事業者とユーザーの関心が弱く、導入には至っていなかった。MIITの広報担当官によると、7月末時点での中国の携帯電話利用者は8億1400万人で、うち3億2000万人が身分証明を提示せずに携帯電話番号を取得していた。(c)AFP