【8月23日 AFP】英ロンドン(London)老舗高級百貨店ハロッズ(Harrods)に付与された英王室御用達許可証は燃やして捨てた――。ハロッズの前経営者で、故ダイアナ元英皇太子妃(Princess Diana)の恋人ドディ・アルファイド(Dodi Fayed)氏の父親のモハメド・アルファイド(Mohamed Al Fayed)氏が22日、英日曜紙サンデー・テレグラフ(Sunday Telegraph)に宛てた書簡で告白した。

 王室御用達許可証は、英王室の一員が得意客であることを宣伝する許可を与えるもので、ハロッズに対してはエリザベス女王(Queen Elizabeth II)と夫のフィリップ殿下(Prince Philip)、故エリザベス皇太后、チャールズ皇太子(Prince Charles)から許可証が発行されていた。

 しかし、ハロッズの店頭に掲げられていた証明書は、2000年に撤去されていた。

 アルファイド氏は書簡の中で、英王室御用達許可証はハロッズにとって「呪い」だと表現した。「片付けるよう(店に)命じて、その後でわたしが燃やした。あれは呪いだ。撤去して以降、売上は3倍に伸びた」

 同氏は、息子のドディ氏が1997年にパリ(Paris)で、恋人だったダイアナ元妃とともに自動車事故死して以来、英王室をさまざまな言葉で攻撃し続けている。

 今年5月にアルファイド氏はカタール政府系の投資会社にハロッズを売却したが、同氏はこの投資会社に対し、百貨店内にあるドディ氏とダイアナ元妃を偲ぶ2つの品をそのまま残して欲しいと求めたことも、書簡の中で明らかにした。うち1品はダンスをする2人をかたどった像で、もう1品は事故の前、ダイアナ元妃が最後の夕食で使ったワイングラスで元妃の口紅の痕がついている。

 アルファイド氏は2人の踊る像について、こう綴った。「(ダイアナ)元妃が受けるに値する感謝と祈りを、それにふさわしい公的な形でこの国が捧げるまでは、この像『無実の犠牲者たち』を残したままにしておき、世界に思い起こさせなければならない。幸せを目前にした若い2人が殺されたことによって、いったい何が失われたのかを」

(c)AFP

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