【8月3日 AFP】米コネティカット(Connecticut)州のリチャード・ブルメンタール(Richard Blumenthal)司法長官は2日、米インターネット小売大手アマゾン・ドットコム(Amazon.com)や米アップル(Apple)が電子書籍出版社と交わしている契約が公正な価格競争を妨げている疑いがあり、予備調査を開始したことを明らかにした。

 電子書籍サービスの提供には、出版社から書籍を専用端末用に電子化して販売する了解を得る必要があり、アマゾンとアップルは、それぞれ電子書籍端末「キンドル(Kindle)」とタブレット型携帯端末iPad(アイパッド)向けに電子書籍の提供を受ける契約を大手出版社と結んでいる。
 
 今年にはいってiPadが発売されるまで、アマゾンは市場での圧倒的なシェアを利用して、ベストセラー作品をわずか9.99ドル(約860円)で販売。あまりの低価格に、出版社からは苦情がでていた。

 米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)のベストセラー・リストに掲載された書籍の電子版価格が、アマゾン、アップル、米書店大手バーンズ&ノーブル(Barnes & Noble)、同ボーダーズ(Borders)で全く同じであったことから、ブルメンタール長官は懸念を募らせた。ブルメンタール長官は「アマゾンやアップルと出版社の間で交わされた契約によって、電子書籍の価格が均一化しており、これが将来的に価格競争を妨げる恐れがある」と話している。(c)AFP