【8月1日 AFP】衣料品工場の労働者が賃上げを要求しストライキやデモを続けているバングラデシュの首都ダッカ(Dhaka)で前週末の7月30日以降、多数の労働者が街に出て抗議を行っている。1日には再び警察との衝突も発生した。

 バングラデシュ政府は7月27日、世界で最低水準といわれる同国の衣料品工場労働者の最低賃金を現在の1か月1662タカ(約2070円)から約1.8倍の3000タカ(約3700円)に引き上げると提案した。

 しかし労働者側は、食品価格や家賃が高騰する中、最低生活水準を満たすためには少なくとも月に5000タカ(約6200円)が必要だと主張し、ほとんどの組合が政府の案をはねつけた。

 30日にはダッカ市内に労働者数万人が繰り出して抗議した。各所で暴動状態になり、工場や街中の店舗を破壊したり、駐車車両に放火したりする労働者も現れ、機動隊との衝突も発生した。

 1日には再び労働者たちと警察が衝突した。ダッカの北西に位置し、700ほどの衣料品工場が集まるアシュリア(Ashulia)地区では少なくとも20工場が閉鎖したままで、労働者数百人が棒や石を手に街頭で抗議している。

 ダッカ警察幹部はAFPの取材に対し、この労働者たちが「幹線道路を封鎖しようとして、警官隊に向かって投石した。解散させるために催涙弾を使用した」と語った。暴動の拡大を抑えようと、アシュリアには特殊部隊など1000人を超える警官を配置したという。

 一方、ダッカ南部のナラヨンゴンジ(Narayanganj)では1万人以上の労働者が、非暴力の抗議行動を展開した。(c)AFP

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