【6月11日 AFP】ドイツ企業の従業員たちに10日、勤務時間中にテレビでサッカーW杯を観戦しても上司に怒られずに済む「お墨付き」が与えられた。

 この「粋な計らい」をしたのは、ドイツで「経営者たちの経営者」とあだ名されるドイツ経営者団体連盟(BDA)のディーター・フント(Dieter Hundt)会長。2010年サッカーW杯南アフリカ大会(2010 World Cup)が終わるまでの向こう1か月間、職場が「サッカー・ストライキ」状態になっても大目に見ようと、全国の企業経営者たちに独日刊紙ベルリナー・ツァイトゥング(Berliner Zeitung)の紙面上で呼びかけた。

「仕事とのバランスをとってW杯の職場放映をしたり勤務時間を融通するなど、従業員と一緒に職場ごとの方針に柔軟性をもたせて対応してほしい」とフント会長。

 被雇用者側である労働組合の全国組織、ドイツ労働組合総同盟 (DGB)のミヒャエル・ゾンマー議長は、経営者団体側のこの「寛容な約束」を歓迎している。

 第2戦となるセルビア戦も含め、今回のW杯ではドイツ代表の試合時間がドイツ時間の日中にあたることも多い。ゾンマー議長は、職場のみんなでサッカーを見ることができれば「職場でのチームとしての一体感や、モチベーション向上に役立つ」と話した。(c)AFP