【4月22日 AFP】米経済誌フォーブス(Forbes)の2010年の世界有力企業番付で、大規模リコールや自動車死亡事故に関連した多数の訴訟を起こされているトヨタ自動車(Toyota Motor)が、前年の3位から360位に急落した。

 トヨタは米フォード・モーター(Ford Motor)やホンダ(Honda Motor)、韓国・現代自動車(Hyundai Motor)などのライバルに大きく離される結果となった。フォーブスは、売上高や利益、資産規模や株式時価総額から総合的に評価し、世界企業2000位までをランク付けしている。トヨタは前年は3位、5年前は10位だった。

 ほかの自動車メーカーでは、独ダイムラー(Daimler)が388位。独フォルクスワーゲン(VolkswagenVW)は09年に発表した独ポルシェ(Porsche)との経営統合をとりまく状況が複雑すぎるとの理由からリストから除外された。また、前年経営破たんし、現在再建中の米自動車メーカーのゼネラル・モーターズ(General MotorsGM)とクライスラー(Chrysler)もリストには掲載されなかった。

 08年にGMを抜いて世界最大の自動車メーカーとなったトヨタは、アクセルペダルとブレーキペダルの不具合で、これまでに全世界で1000万台をリコールした。米国では58人が死亡した事故が、この不具合に関連があるとして責任を問われている。

 また、米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービス(Moody's Investors Service)は22日、大規模リコールを受けて「製品品質」に確信できない面があり、売上に悪影響がでる可能性があるとしてトヨタの格付けを引き下げた。(c)AFP