【4月8日 AFP】トヨタ自動車(Toyota Motor)の幹部が1月、大規模リコールにつながったアクセルペダルの技術的欠陥の早期公表を求め、社内メールのやりとりで公表時期について議論していたことが、ダウ・ジョーンズ・ニューズワイヤーズ(Dow Jones Newswires)の報道で8日、明らかになった。

 社内メールは1月16日、米国トヨタ自動車販売のアーブ・ミラー(Irv Miller)副社長(環境・広報担当、当時)から、同社エグゼクティブ・コーディネーターの小金井勝彦(Katsuhiko Koganei)氏あてに送られたもの。同社がアクセルペダルの不具合などで世界で約800万台という大規模リコールを発表する数日前だった。

 メールには、「言いたくはないが、あるメーカーが製造した一部車種のアクセルペダルに技術的問題があるようだ」「隠しておけば顧客を守れない。隠しておく時期は終わった」「明らかにしなければならない」などと書かれているという。また、ミラー副社長が当時、同社幹部がワシントンD.C.(Washington D.C.)へ行き、この問題について当局と話し合うと考えていたことも記されているという。

 トヨタはミラー副社長の電子メールについて直接のコメントは避けたが、リコール問題処理にあたっての情報の取り扱いに不手際があったとの声明を発表した。(c)AFP