【3月17日 AFP】ラオス最大の社会基盤整備プロジェクト、ナムテウン(Nam Theun)第2水力発電所を運営するナムテウン第2電力会社(Nam Theun 2 Power CompanyNTPC)は17日、同発電所が営業運転を開始したと発表した。

 4基のタービンで発電した1000メガワットの電力を15日からタイとラオス国内に供給している。発電した電力の95%はタイが購入する。

 アジア最貧国の1つラオスは、今後25年にわたって土地使用料、配当金、税金としてこの発電所から20億ドル(約1800億円)を受け取る。政府はこの歳入を貧困対策に使う方針だ。

 ダムと発電所はラオス・フランス・タイの3か国が2005年11月から14億5000万ドル(約1300億円)を費やしてメコン(Mekong)川の支流、ナムテウン川に建設したもので、発電能力は1070メガワット。建設に際しては環境保護団体が反対し、ダム建設のため6000人以上の住民が移転を強いられた。

 当初前年12月15日に営業を開始する予定だったが、NTPCは前年10月、タービンの試験のため営業開始を2010年の早い時期に延期すると発表していた。(c)AFP