【1月17日 AFP】グーグル(Google)が「スーパーフォン」と銘打って5日に発売した多機能携帯電話「ネクサス・ワン(Nexus One)」の販売が伸び悩んでいるもようだ。

 グーグルは販売台数を明らかにしていないが、ITやメディア関連の市場調査会社インタープレット(Interpret)のマイケル・ガーテンバーグ(Michael Gartenberg)氏は発売後1週間で2万台前後だと考えている。

「もし100万台売れていたら、彼ら(グーグル)は屋根の上からそう叫ぶはずだ。明らかにネクサス・ワンは大ブームを起こしてはいない」(ガーテンバーグ氏)

 IT関連の人気情報サイトUbergizmo.comのヒューバート・グエン(Hubert Nguyen)氏は、ネクサス・ワンのハードウェアはおおむねアップル(Apple)のiPhone(アイフォーン)より優れているものの、「それはユーザーの体験の半分でしかない」と指摘する。

  ガーテンバーク氏は「顧客がサポートを受けられる場所を準備せず、電子メールでサポートを受けようとしても数日待たされる状態でこの製品を出したグーグルは一体何を考えていたのか、ということだ。アップルは(iPhoneの)発売後、相当な投資をして店舗のかなりのスペースをサポートコーナーにしたというのに」と話す。

 電波状態や利用可能エリアは電話会社の問題だし、ハードウェアを作ったのは台湾の宏達国際電子(High Tech ComputerHTC)だが、責任がどこにあるにせよ、グーグルが売り出した以上グーグルが苦情の矢面に立つことになる。

 グーグルは今週、別の携帯電話機を使っていた米携帯電話大手T-Mobileの契約者がネクサス・ワンに乗り換える際の価格を100ドル(約9000円)引き下げて、279ドル(約2万5000円)にするとともに、すでに乗り換えた人には差額を返金すると発表した。

 これについてガーテンバーグ氏は「事前に細部を詰めていなかったことのあらわれだ。今回のことでグーグルは多くのことを学んだだろう」と語った。(c)AFP/Glenn Chapman