【1月11日 AFP】通貨ボリバルの切り下げでインフレ高進懸念が高まっているベネズエラのウゴ・チャベス(Hugo Chavez)大統領は10日、商店主が商品を値上げした場合、店舗の接収などの強攻策を取ると警告し、取り締まり強化のため軍を動員する方針を示した。

 チャベス大統領は自ら出演する週間ラジオ・テレビ番組「アロー・プレジデンテ(Alo Presidente、こんにちは大統領)」で、「(価格つり上げを行う商店主らを)国民の略奪者と呼ぼう。やりたかったらやればいい。彼らの商売が労働者の手に渡されることになるだけだ」と述べた。

 また、「物価が上昇するべき要因は全く存在しない」と語り、国民に詐欺師に気をつけろと呼び掛けた。

「明日、肉屋が開いた時に肉の値段が上がっていたら、ぜひ報告してくれ。軍を派遣しよう。その肉屋の店主から店を取り上げ、そこで働いている従業員に後を継がせることだってわたしには可能だ」

 エコノミストは、今回の通貨切り下げによって急激なインフレが起こるとの見方を示しており、ベネズエラでは値上がり前に輸入品を買おうとする市民が店に殺到する事態となっている。(c)AFP

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