【1月1日 AFP】リトアニアは12月31日、旧ソ連時代から26年間にわたって稼働してきた同国唯一の原子力発電所を閉鎖した。

 同国東部ヴィサギナス(Visaginas)にあるイグナリア(Ignalina)原子力発電所は同日午後8時(日本時間1日午前3時)から徐々に発電量を減らし始め、午後11時(日本時間1日午前6時)に運転を完全に終了した。発電量が減少する模様はウェブサイトで刻々と伝えられた。

 この発電所は1986年に大事故を起こしたチェルノブイリ(Chernobyl)原発と似た構造をしている。1991年にソ連から独立したリトアニアは、2004年5月のEU加盟の際、2010年までにすべての原発を停止することでEUと合意していた。もう1つあった原子炉は2004年12月に停止している。

 リトアニアの電気料金は1日から家庭向けが30%、企業向けが20%値上がりする。またロシアへのエネルギー依存も強まるとみられている。(c)AFP/Marielle Vitureau