【12月12日 AFP】イラクで11日、油田開発に関する国際入札が2日間の日程で始まり、英・オランダ系ロイヤル・ダッチ・シェル(Royal Dutch Shell)や中国石油天然ガス集団(CNPC)が南部の巨大油田の開発権を落札した。

 今回の入札でイラクは、同国の産油量を大幅に増やし、戦争で荒廃した国を立て直す財源にすることを目指している。

 南部の巨大なマジヌーン(Majnoon)油田の開発権は、シェルとマレーシアのペトロナス(Petronas)の企業連合が落札。一方、CNPCが主導し、ペトロナスと仏トタル(Total)が参加する企業連合は、同油田のすぐ北に位置するハルファヤ(Halfaya)油田の開発権を落札した。

 マジヌーン油田はイラン国境付近にある巨大油田。現在は日量4万5900バレルを産出しており、確認埋蔵量は125億8000万バレル。シェルとペトロナスは1バレル当たり1.39ドル(約124円)の手数料を支払い、日量180億バレルを生産する方針。シェルがウェブサイトに掲載した声明によると、権益はイラク政府が25%、シェルが45%、ペトロナスが30%保有する。

 一方、確認埋蔵量41億バレルのハルファヤ油田については、CNPCの企業連合は1バレル当たり1.4ドル(約125円)の手数料を支払い、日量53万5000バレルの生産を目指す。(c)AFP/Prashant Rao