【11月20日 AFP】英紙タイムズ(Times)のジェームズ・ハーディング(James Harding)編集長が17日、同紙のオンライン版を来春から有料化する意向を明らかにした。

 英ロンドン(London)郊外で開催された編集者の会議で演説したハーディング氏は、新聞は「読者が日常のなかで価値あるもの――ときに価値がないものもあるだろうが――にお金を払っていると思えるよう、彼らの期待を取り戻さなければならない」と述べた。

 一方で、「なんでも『ただの文化』というものが流行っているが、音楽業界はそれでほとんど破壊されてしまった。ビジネスとしても社会的な観点からも、ニュースの世界でそれが起きるのを許すことはできない」と主張し、「そこで来春からタイムズのデジタル版を有料化する予定だ」と明かした。

 料金設定についてはまだ検討中としながらも、現在の1日分の購読料で、24時間のサービスが受けられる線に落ち着きそうだと述べた。

 一方、タイムズを傘下に置く米メディア大手ニューズ・コーポレーション(News Corporation)の最高経営責任者(CEO)ルパート・マードック(Rupert Murdoch)氏は以前、同社の会計年度末である来年6月末までにグループ内各紙で有料化を導入する意向を示していたが、今月初旬には同計画をさらに先送りする可能性を示していた。(c)AFP