【10月18日 AFP】中国は2年以内に日本を追い越し、世界第2位の経済大国となり、国際舞台での影響力を増すとともに、国内的には共産党に対する評価が高まる――。今週発表される予定の2009年第3四半期の中国の成長率は9.5%となる見込みで、同じ期間の成長率がわずか1%だった日本との差をさらに狭める勢いだ。

 世界経済において、日本が40年間占めてきた米国に次ぐ第2位のポジションを中国が奪うことになっても、実際の貿易にはあまり大きな影響はなく、象徴的な出来事となるだけだとアナリストらはみるが、それはもう翌年かその翌年、2010~2011年に起こりうると彼らは予測する。

「中国の経済規模はいまやほとんど日本と変わらない。世界第2の経済大国と呼ばれるかどうかは実質的に問題ではない」と、調査会社IHSグローバル・インサイト(IHS Global Insight)のアナリスト、トッド・リー(Todd Lee)氏は語る。「急速な経済成長は中国にさらに国際舞台での重要性を与えるだろう。それによって中国共産党は、自分の成果を誇示する理由と武器を手にし、国家威信も強化されるだろう」

 世界銀行(World Bank)の統計によると、08年の国際的金融危機以前、2003~2007年まで中国は毎年2桁成長をみせていた。08年も前半期は2桁成長で、国内総生産(GDP)は4兆3000億ドルに達した。同じデータで08年米国のGDPは14.2兆ドル、日本は4兆9000億ドルだった。

 香港に拠点を置く証券グループ、CLSAアジア・パシフィック・マーケッツ(CLSA Asia-Pacific Markets)のエコノミック・リサーチチームを率いるエリック・フィッシュウィック(Eric Fishwick)氏は、中国が世界第2位になるタイミングはもはや「計算方法によって前後するだけの問題」と述べた。(c)AFP/Allison Jackson