【9月16日 AFP】ベン・バーナンキ(Ben Bernanke)米連邦準備制度理事会(Federal Reserve BoardFRB)議長は、金融危機と米景気後退の引き金となった米証券大手リーマン・ブラザーズ(Lehman Brothers)の経営破たんから1年を迎えた15日、ワシントンD.C.(Washington D.C.)で開かれた米有力シンクタンク「ブルッキングス研究所(Brookings Institution)」のフォーラムで講演し、米国の景気後退が「終わった可能性が非常に高い」と述べた。ただ、厳しい信用状況や高い失業率のため、今後も経済は「弱い」だろうと指摘した。

 バーナンキ議長は講演の質疑応答で、これまでで最も明確に、2007年末から続いた景気後退が終わったことを示唆。また、景気回復は第3四半期からとなる可能性が高いとの見方を示した。

 バーナンキ議長は、「専門的観点から、現時点で景気後退が終わった可能性が非常に高い。今後もしばらくは経済が弱く感じられるだろうが、それは、今後も雇用の安定や雇用状況が希望通りとはいかない状態が続くからだ」と述べた。

 また、「専門家の多くの見方によると、2010年の景気の回復は期待されるよりも緩やかなものとなる」と述べ、「われわれや政策決定者らも前進することに挑戦しなければならない」と語った。(c)AFP/Rob Lever