中国がリッチなわけは?人口構成からせまる新たな分析
このニュースをシェア
【8月5日 AFP】中国が米国経済に資金を提供できるのはなぜか。そもそも中国はなぜ、一般的な新興経済国とは異なり、債務国ではなく純債権国の部類に入っているのか。こうした問題について、労働人口が被扶養者の子どもやお年寄り人口を大幅に上回っているからだとする新たな分析がこのほど発表された。
なお、この分析によると、労働者の被扶養者に対する比率が高い状態は今後少なくとも15年は続くが、それ以降は社会の高齢化による負担が徐々に上昇し中国の純便益は減少していくと予想している。
この分析は、中国人エコノミストのGuonan Ma、Zhou Haiwen両氏が個人的にリサーチし、スイス・バーゼル(Basel)に本部を置く国際決済銀行(Bank for International Settlements、BIS)の出版物に発表したもの。
これによると、中国の労働力は、16歳以上の若年労働人口が急増傾向にあるため、非対称になっているとしている。中国人が収入のかなりの部分を貯金している点については、「若年依存人口比率」(労働年齢人口に対する15歳以下の被扶養者の比率)の低さが背景にあるとしている。
1985-2007年の中国における人口転換の大きな特徴の1つは、若年依存人口比率が半減する一方で、「老年依存人口比率」(労働人口に対する65歳以上の年金生活者の比率)がわずかに上昇し、全体的な依存度はほとんど変化していない点だという。
15歳以下の人口比率が比較的低いこともあり、中国政府は養育・教育関連サービスへの多額の出費を免れている。こうした人口構成が、同国が世界中で資産を買いあさったり米政府の国債を大量に保有したりすることの「隠れた決定要素」になっていると、報告書は指摘している。(c)AFP
なお、この分析によると、労働者の被扶養者に対する比率が高い状態は今後少なくとも15年は続くが、それ以降は社会の高齢化による負担が徐々に上昇し中国の純便益は減少していくと予想している。
この分析は、中国人エコノミストのGuonan Ma、Zhou Haiwen両氏が個人的にリサーチし、スイス・バーゼル(Basel)に本部を置く国際決済銀行(Bank for International Settlements、BIS)の出版物に発表したもの。
これによると、中国の労働力は、16歳以上の若年労働人口が急増傾向にあるため、非対称になっているとしている。中国人が収入のかなりの部分を貯金している点については、「若年依存人口比率」(労働年齢人口に対する15歳以下の被扶養者の比率)の低さが背景にあるとしている。
1985-2007年の中国における人口転換の大きな特徴の1つは、若年依存人口比率が半減する一方で、「老年依存人口比率」(労働人口に対する65歳以上の年金生活者の比率)がわずかに上昇し、全体的な依存度はほとんど変化していない点だという。
15歳以下の人口比率が比較的低いこともあり、中国政府は養育・教育関連サービスへの多額の出費を免れている。こうした人口構成が、同国が世界中で資産を買いあさったり米政府の国債を大量に保有したりすることの「隠れた決定要素」になっていると、報告書は指摘している。(c)AFP