【7月11日 AFP】ロシアの提唱する「世界共通通貨」構想が、主要国(G8)首脳会議(サミット)で進展することは無かったものの、ドミトリー・メドベージェフ(Dmitry Medvedev)ロシア大統領は、その夢がいつか実現するとの願いを託したコインを手に帰国した。

 イタリアのラクイラ(L'Aquila)で開催されたサミット閉幕後、メドベージェフ大統領は、記者団に対し「United Future World Currency」と刻印されたコインを誇らしげに見せた。

 5つの植物の葉をあしらい、ユーロ硬貨とよく似たこのコインは各国指導者への贈り物だったという。メドベージェフ氏はこれについて、人々が世界共通通貨に向けて真剣に考え始めていることを示していると語った。

 メドベージェフ氏は、記者団に対し「ほぼ間違いなく、これと似たようなものが登場するだろう。そして君たちの手の中で、支払いの手段として使われることになるだろう」と語った。

 ロシアは中国とともに、世界の通貨システムを、第2次世界大戦(World War II)以降の世界の主役となっているドルから多極化させることを積極的に支持している。(c)AFP