【6月25日 AFP】業績不振が続く新生銀行(Shinsei Bank)とあおぞら銀行(Aozora Bank)は25日、経営統合する方向で協議を行っていることを明らかにした。合併が実現すれば国内6位の大手銀行グループが誕生する。

 米国の投資ファンドの出資を受ける両行は、経済・金融市場の弱体化や大手銀行との競合に直面し、経営難に陥っている。

 新生銀行には米投資ファンドのJCフラワーズ(JC Flowers & Co)が発行済み株式の約3分の1を出資している。同行は世界金融危機で大打撃を受け、前年、東京本店ビルを10億ドル(約962億円)以上で売却すると発表した。

 一方のあおぞら銀行には米投資ファンド、サーベラス(Cerberus)が議決権ベースでおよそ50%を出資。米証券大手リーマン・ブラザーズ(Lehman Brothers)、米自動車大手ゼネラル・モーターズ(General MotorsGM)の金融関連会社GMACなどへの投資が失敗し、深刻な赤字に陥っている。

 両行は全身の信用銀行がともに1990年代に破たんし、一時国有化された後、民間投資会社に売却された。両行とも現在も株式の一部を政府が保有している。(c)AFP