【5月13日 AFP】中国政府当局が12日に発表した経済関連指標は、輸出が減少する一方で、国内のインフラ投資が増加していることを示し、世界的な金融危機への対応策として中国政府が実施している内需拡大政策が奏功していることを示す結果となった。

 中国税関総署の発表によると、4月の輸出は前年同月比22.6%減少し、6か月連続の減少となった。

 一方、中国国家統計局(National Bureau of Statistics)の発表によると、2009年1-4月の都市部固定資産投資は前年同期比で30.5%増加した。都市部固定資産投資は、インフラ関連プロジェクトへの公的資金拠出で景気浮揚をねらう中国政府の刺激策の効果の指標とされる。

 北京(Beijing)を拠点とするChina International Capital Cooperationのエコノミスト、Xu Jian氏は「国内需要がかなり良好であることを明確に示している。政府による刺激策が要因とみられる。外需は依然として非常に弱い」と述べた。

 中国当局は前年11月、世界的な金融危機の影響で中国国外の需要が落ち込み、中国経済の柱だった輸出が減少したことを受けて、国内需要の刺激策として、4兆元(約57兆円)規模の刺激策を発表していた。

 中国国家統計局の統計によると、固定資産への投資のほとんどが中国国内からだった。1-4月の中国国内企業による投資が前年同期比で34.6%増加した一方、外資系企業による投資は1.2%下落した。(c)AFP