【5月8日 AFP】全米自動車協会(American Automobile AssociationAAA)は7日、今年のサマーシーズンにおけるロードサービス出動件数は前年を10万件上回るとの見通しを示した。背景には、ガソリン価格の下落、車両の老朽化、修理に使えるお金が減ったことなどがあるという。

 会員数5100万人の同協会は、5月に始まる今年のサマーシーズンに、ドライバー730万人から出動要請を受け、車両300万台以上をけん引することになるだろうと予想している。

 協会のマーシャル・ドニー(Marshall Doney)副総裁は、「ガソリン価格の下落、持ち主が車を買い換えなくなったこと、一部のドライバーがメンテナンス費用を削減するようになっているなどの要因が絡まって、出動要請は大幅に増えるだろう」と語っている。

 前年5月には、ガソリン価格の高騰により米国人ドライバー全体の走行距離は前年同月比で96億マイル(約154億キロ)も短縮した。

 米エネルギー省(Department of Energy)が前月発表した報告書によると、現在のガソリン価格は1ガロン(約3.8リットル)あたり平均2.23ドル(約220円)と当時よりも約1.6ドル(約160円)下落しているが、経済危機の影響で米国人の財布のひもは固くなっており、今持っている車をなかなか手放さないという傾向になっている。

 米国の自動車販売台数は、今年2月、記録をとり始めた1980年代以来最低の数字を記録している。(c)AFP