【5月1日 AFP】ドイツ・ベルリン(Berlin)の目抜き通りクーダム(Ku'damm)に4月30日、紫色の下着姿のアンゲラ・メルケル(Angela Merkel)首相を描いた100平方メートルの超巨大広告が登場し、道行く人の度肝を抜いた。

 54歳のメルケル首相が上下おそろいのランジェリーを身に着け、笑顔でポーズを決める背後には、フランクワルター・シュタインマイヤー(Frank-Walter Steinmeier)副首相兼外相を始めとしたドイツのトップ政治家たちが、やはり下着一枚で並ぶ。

 この広告は、ある下着メーカーがドイツ全土で始める「下着の下取りキャンペーン」の宣伝。「この国には新しい下着が必要だ」とのキャッチコピーの下、古い下着を下取りに出した客に対し、新しい下着セットを購入する際に5ユーロ(約660円)の値引きをするという。独自動車メーカーが消費奨励策の一環として行った車の下取りキャンペーンの成功に便乗したものだ。

 交通量の多いクーダムの交差点に面して掲げられた広告に、行き交う人々は次々とカメラや携帯カメラを向け、周辺は騒然となった。

「素晴らしいね。ドイツの経済情勢の前向きな側面を示したものだよ」と、メルケル首相と同じ54歳の男性。時間の都合がつき次第、「絶対に」古い下着を持って店に行くと話した。37歳の女性も、「バスを待っている間に面白いものが見られるのは素敵なことだと思うわ」と肯定的だ。

 メルケル首相自身はこの広告について、沈黙を守っている。首相報道官はAFPの取材に、「この広告について、首相府はコメントを出したくない」と語った。

「アンジー(Angie)」の愛称で知られるメルケル首相の服装が話題になるのは、実は今回が初めてではない。

 首相は前年、訪問先のノルウェー・オスロ(Oslo)でオペラハウスの落成式に出席した際、胸元の開いた大胆なドレス姿を披露。英タブロイド紙デーリー・メール(Daily Mail)が「メルケルの大量破壊兵器」と報じるなど、世界各国のメディアに大きく取り上げられた。また、2006年には英タブロイド紙サン(Sun)が、イタリアで休暇中のメルケル首相の水着姿を、「大きなお尻」という見出しとともに報じている。(c)AFP

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