【4月29日 AFP】経営危機に陥った米自動車大手クライスラー(Chrysler)の債務圧縮をめぐり、米政府と債権者団が合意に達したと28日、米報道各社が伝えた。

 ワシントン・ポスト(Washington Post)紙は交渉に近い筋の話として、銀行、ヘッジファンドなど46企業からなる債権者団が、69億ドル(約6660億円)の債務を20億ドル(約1930億円)まで削減することで合意したと報じた。ただし、この合意によっても破たん回避は難しいとの見方を示した。

 一方、ニューヨーク・タイムズ(New York Times)紙は、財務省と主要債権者らの基本合意が承認されれば、破たんは回避できる可能性があるとしている。同紙によれば、基本合意の内容は債権者団が主な債務額面1ドルに対し約28セントを受け取るというもので、債権者団側の要求していた60セントを下回る。

 米政府が定めたクライスラーの支援継続のための救済期限は5月1日。財務省当局はいまだ破産の可能性はあると警告している。(c)AFP