【4月27日 AFP】全米自動車労組(United Auto WorkersUAW)は26日、米自動車大手クライスラー(Chrysler)、同社と提携交渉中の伊自動車大手フィアット(Fiat)、米財務省の3者と、労務費削減などで暫定合意を交わしたことを明らかにした。

 UAWは29日までに組合員の正式承認を得る。労組との合意により、破産法申請を回避したいクライスラーにとって、最大の障害が取り除かれる。クライスラーは先に、カナダ自動車労組(Canadian Auto WorkersCAW)と同様の暫定合意に達している。

 暫定合意について、クライスラー側の交渉担当責任者は、声明の中で「財務省が提示したガイドラインに基づき、(クライスラーの)競争力強化に必要な枠組みを提供するもの」と説明した。また、その結果、フィアットとの提携関係も引き続き追求できると言明した。

 米政府は、クライスラーに対し、フィアットとの提携を成立させるか、破産法の適用を申請するかを、30日までに決断するよう求めていた。

 クライスラーはすでに40億ドル(約3900億円)の公的融資を受けているが、さらに5億ドル(約480億円)のつなぎ融資を受ける。(c)AFP