オンライン版だけに切り替えた新聞は不振の傾向、英研究
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【4月21日 AFP】欧米では08年、複数の新聞が倒産回避のために印刷版をやめ、オンライン版だけの発行に切り替えたが、オンライン版のみの新聞経営はうまくいかないという厳しい研究結果が出た。
英ロンドンのシティ大学(City University)の2人の研究者は、2007年12月に印刷版をやめ、オンライン版のみの発行に切り替えたフィンランドの経済紙「タロウス・サノマット(Taloussanomat.fi)」の不振について詳しく分析した。
同紙が印刷版発行を中止した理由は、紙代を節約し、また配布をなくして関連スタッフを減らすことなどで事業費を削減するためだった。
効果はあり、設備投資は確かに半減した。しかし、収益も減り、減収率はなんと75%減で、コスト削減分を大きく上回る落ち込みになってしまった。
さらに驚くべきことに、オンライン版の訪問者数、ページビュー数のどちらもが、印刷版もあったときよりも落ち込み、読者は明らかに減ってしまった。
シティ大学の研究者2人は当初、印刷版の読者がそのままオンライン版に移行するものと考えていたが、この予測は裏切られた。フィンランドは世界でも最もブロードバンドの普及した国のひとつで、印刷版の読者は元からオンライン版もチェックしていたのだ。
一方で読者が閲覧にかけた時間数は増えておらず、研究報告では「ニュースの消費のされ方を決めるのは、報道される内容よりも媒体によるところが大きい」と分析している。(c)AFP/Marlowe Hood
英ロンドンのシティ大学(City University)の2人の研究者は、2007年12月に印刷版をやめ、オンライン版のみの発行に切り替えたフィンランドの経済紙「タロウス・サノマット(Taloussanomat.fi)」の不振について詳しく分析した。
同紙が印刷版発行を中止した理由は、紙代を節約し、また配布をなくして関連スタッフを減らすことなどで事業費を削減するためだった。
効果はあり、設備投資は確かに半減した。しかし、収益も減り、減収率はなんと75%減で、コスト削減分を大きく上回る落ち込みになってしまった。
さらに驚くべきことに、オンライン版の訪問者数、ページビュー数のどちらもが、印刷版もあったときよりも落ち込み、読者は明らかに減ってしまった。
シティ大学の研究者2人は当初、印刷版の読者がそのままオンライン版に移行するものと考えていたが、この予測は裏切られた。フィンランドは世界でも最もブロードバンドの普及した国のひとつで、印刷版の読者は元からオンライン版もチェックしていたのだ。
一方で読者が閲覧にかけた時間数は増えておらず、研究報告では「ニュースの消費のされ方を決めるのは、報道される内容よりも媒体によるところが大きい」と分析している。(c)AFP/Marlowe Hood