【4月6日 AFP】北朝鮮によるロケット発射に懸念が広がる中、自分の手で自分ので身を守ろうと備える人たちから、家庭用核シェルターの注文・問い合わせが殺到しているという。

 核シェルターの輸入・販売会社「シェルター(Shelter)」(大阪府)が6日明らかにしたところによると、最近のわずか2か月間で普段の年間売上の2倍にあたる注文が舞い込んだという。

 北朝鮮側は5日の発射について、人工衛星を軌道に乗せるための運搬ロケットだったと主張しているが、米国、韓国、および日本政府は、ロケットを装った大陸間弾道ミサイルの発射実験だったとみている。

「シェルター」によると販売されたシェルターの大半は280万円のスイス製家庭用シェルターで、北朝鮮の「ロケット」の軌道下に位置した秋田、岩手の両県から注文を受けたという。同社の西本誠一郎(Seiichiro Nishimoto)社長は、約30年前に創業して以来、過去最高の売り上げで、問い合わせは約150件あったと語った。同社長は、これからも注文数は増えるとみている。

しかし、別のシェルター販売会社では、注文数は普段よりそれほど増えていないともいう。神戸市のシェルターメーカー、織部精機製作所(Oribe Seiki Seisakusho)の幹部は、日本の人は北朝鮮についてそれほど心配してはいない。状況を冷静に見つめていると述べた。

 日本は世界で唯一の被爆国だが、国内に核シェルターはほとんどない。(c)AFP