【3月19日 AFP】米政府の実質的な管理下で経営再建中の米保険最大手アメリカン・インターナショナル・グループ(American International GroupAIG)のエドワード・リディ(Edward Liddy)最高経営責任者(CEO)が18日、米下院の公聴会で、巨額ボーナス問題について証言を行った。

 公聴会では、リディCEOに対して議員らから強い怒りの声があがった。この問題では、バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領に対しても批判の声が上がっている。

 リディCEOは、10万ドル(約960万円)以上という「好ましくない」額のボーナスを受け取った社員に対し、「支給額の少なくとも半分」を返還するように要請したことを明らかにした。

 リディCEOは「米国民が怒りの声をあげているのはわかっている」としながらも、ボーナスを受け取った約400人の名前を明かすことについては、生命の危険もある脅迫があったとして、裁判所から召喚される可能性があるにもかかわらず、かたくなに拒否した。

 また、「ボーナスを受け取った社員の中には、自ら進んで名乗り出て、全額の返還を申し出ている社員もいる」とも語った。

 リディCEOは、そもそもなぜ1億6500万ドル(約159億円)の残留特別手当が必要だったかと問われ、AIGの金融商品部門は現在も1兆6000億ドル(約154兆円)の投資残高があり、その処理のためには技能の高い専門家が必要だったと強調した。(c)AFP/Jitendra Joshi