【3月4日 AFP】米連邦準備制度理事会(FRB)のベン・バーナンキ(Ben Bernanke)議長は3日、上院予算委員会の公聴会で証言し、米国の主要金融機関の中には、存続の見込みがないにもかかわらず人為的に支えられているいわゆる「ゾンビ金融機関」は存在しないとの認識を示した。

 バーナンキ議長は、「ゾンビ金融機関」という言葉は、実質的に倒産した企業の延命措置を長期間にわたって続け、返済や再建を要求せず、新規貸し付けもせず、一方で自らの経営健全化や資本増強、リストラもしない金融機関が存在した1990年代の日本の金融危機の際に使われたものだと説明した。

 さらに、2日に政府による追加支援が決定した米保険最大手アメリカン・インターナショナル・グループ(American International GroupAIG)も「ゾンビ金融機関」ではないと述べた。
 
 米国が日本と同じ過ちを繰り返しているのではと問われたバーナンキ氏は「日本の過ちは、十分に迅速かつ積極的に行動しなかったことだ。米国の場合それは問題ではない」と答えた。(c)AFP