【2月18日 AFP】ドイツ政府は18日、経営危機に陥った金融機関の国有化を可能とする法案を閣議決定した。株式取得による銀行の国有化は、ドイツでは第二次世界大戦後初めて。法案は議会の承認を受けて成立する。

 同法案では、国有化を「最後の手段」と強調。6月30日までの間、経営難に陥っている銀行資産の国有化が可能となる。これによって、経営の悪化している不動産金融大手ハイポ・リアル・エステート(Hypo Real EstateHRE)の国有化に向けた道筋ができた。

 ドイツのペール・シュタインブリュック(Peer Steinbrueck)財務相は、同法案について「ハイポのために特別に設置されたもの」であることを強調し、「公益の被害を最小限に食い止めるための措置」と述べ、他の独銀行を同様の手段で救済するかどうかについては「今から予測はできない」と語った。(c)AFP/Richard Carter