【2月12日 AFP】米証券大手メリルリンチ(Merrill Lynch)が、米金融大手バンク・オブ・アメリカ(バンカメ、Bank of America)に買収される直前に、幹部約700人に1人あたり最低100万ドル(約9000万円)のボーナスを秘密裏に支給していたことが、11日明らかになった。

 ニューヨーク州のアンドルー・クオモ(Andrew Cuomo)司法長官が下院金融委員会のバーニー・フランク(Barney Frank)委員長(民主党)に宛てた書簡で明らかになった。

 それによると、ボーナスは前年12月、損失を出した第4四半期の決算を発表する前、バンカメに買収される直前に支払われていた。このとき、幹部696人は1人あたり100万ドル以上を受け取ったという。

 以前バンカメはこの件に関して何も知らされていなかったように報じられていたが、バンカメは最近、ボーナスの支給とその時期を知っていたことを明らかにしている。

 メリルリンチは08年、総額36億ドル(約3240億円)のボーナスを3万9000人以上の従業員に支給した。クオモ司法長官は約700人の従業員のボーナスが突出して多額であることも問題視している。

 ニューヨーク州司法当局は現在、両社について、ボーナス支給が株主に対する受任義務違反にあたらないか調査している。(c)AFP