【2月10日 AFP】世界金融危機がイタリアのファッション業界にも及んでいる。イタリア・ミラノを拠点とするファッションブランド、「ジャンフランコフェレ(Gianfranco Ferre)」などを持つIT Holdingは9日、傘下の生産・販売会社イッティエレ(Ittierre)が破産保護を申請すると発表した。

 ブランド使用料支払いのための資金調達に失敗したためだという。これをうけ、同日のイタリア株式市場ではIT Holding株式の売買が停止された。

 イタリアの法律では従業員が1000人を超え、10億ユーロ(約1170億円)を超える負債がある企業は特別な管理下におくことができることになっており、同社はこの制度を活用する方針。

 IT Holdingは「ジャスト カバリ(Just Cavalli)」「ヴェルサーチ・スポーツ(VERSACE Sport)」「ジョン・ガリアーノ(John Galliano)」ブランドのライセンス権も持つ。IT Holdingの従業員数は約1800人。同社は2007年に約6億3700万ユーロ(約750億円)の売上を記録したが、負債も3億ユーロ(約350億円)に上っていた。IT Holdingは収益の60%をイッティエレに負っている。(c)AFP